こんにちは!カンガルー師匠です。
今回はUSCPA(米国公認会計士)に合格するまでに必要な学習時間の目安について解説します。
学習時間の目安は1,000~1,200時間
結論ファースト
各予備校も1,000~1,200時間を目安としている
こちらのアビタスが運営しているっぽいサイトに学習時間の目安が書いてありますが、下記の内訳で合計1,200時間とのことです。
・FAR: 370時間
・BEC: 240時間
・AUD: 270時間
・REG: 320時間
また、TACのホームページには下記の表がありましたが、簿記2級取得済みかつそこそこ英語が出来る人で1,000時間程度、そうでなければ1,200時間以上という目安のようです。ちなみに、TACの方は「一発合格主義」を謳っており、アビタスと比べて保守的な数字になっていると思われます。

USCPAの学習時間を試算してみた
アビタスで学習する前提のもと、きっちり演習を重ねるベースケースと、講義視聴や問題演習を効率化した場合の効率化ケースで2通りの試算をしてみました。
ベースケース
各科目に要する学習時間は下記表の通りで、合計で1,216時間となりました。

計算の前提は下記の通りで、FAR学習法の記事で解説した私の勉強法を前提としています。
- 講義はe-learningの動画時間をザックリとカウント
- MCは講義視聴時に1回、試験対策で2.5回解くとする(試験対策で原則3周解くが簡単な問題は省いていく想定)
- MC問題1問につき、解く時間と解説を読んで確認する時間合わせて3分とする
- TBSは1問あたり3回解くとする
- TBS1問につき、解く時間と解説を読んで確認する時間合わせて20分とする
- 模試は4時間で解いて、採点・復習・解き直しで6時間要するとする
- AICPAリリース問題は1年分につき2.5時間で4年分取り組むとする
- BECのWC対策について、アビタスのWC用問題集に35問掲載されており、回答・確認・書き直しで1問あたり1時間要するとする
効率化ケース
ベースケースから以下の点を変更して効率化ケースの数値を算出しました。
- 講義の時間を2/3に変更(再生速度1.5倍速で視聴)
- MC問題を解く回数3.5回→3回
- TBS問題を解く回数3回→2.5回
- 暗記は他の勉強時間に含める

効率化ケースでは合計時間が986時間に減りました。簿記2級や会計知識があり、講義を視聴し終わって試験対策を始めた段階で既にある程度知識が定着しており、MCやTBSをそんなに何度も解かなくても大丈夫という人であれば1,000時間弱でよいというイメージですね。
上記の表からわかるように、模試やAICPAリリース問題といった試験直前の実践的演習に要する時間が占める割合は小さく、大半がテキストのMC・TBSの反復演習になります。シミュレーションにより、MC・TBSのやり込み量で学習時間も変わってくることがわかり、予備校が言っている数字に納得感が持てたと思います。
筆者個人の体験談
USCPA学習開始時のスペック
USCPA学習を始めた時の私のスペックです。
- 経理経験1年
- 簿記2級取得の5カ月後
- TOEICは900点台後半、TOEFLは90点台
最低限の経理実務経験と会計の知識があり、英語の試験は得意というスペックです。
USCPA合格までの学習時間
正確に記録していた訳ではないので、当時の生活ぶりを思い出しながらのザックリ試算ですが、合計で960時間でした。各科目の受験時期と合格点も目安として書いておきます(X1年4月から学習を開始)。
科目 | 学習時間 | 受験時期 | 得点 |
FAR | 320時間 | X1年10月下旬 | 82点 |
BEC | 170時間 | X1年12月上旬 | 86点 |
AUD | 170時間 | X2年4月下旬 | 85点 |
REG | 300時間 | X2年11月上旬 | 95点 |
学習から最初のFAR受験までに約半年かかっています。これは、最初はあまり真剣に勉強していなかった、受験手続に手間取っていったんBECに寄り道した、さらに一科目目なので試験対策期間を長めに確保したことなどが理由です。
BECについては、ファイナンスと工業簿記が既に相当程度の知識があったため、約40日で試験対策を完成させることが出来ました。AUDは期末決算と並行して勉強していたので、平日に仕事で監査法人を相手にしつつ、土日に彼らの仕事について学ぶという感じで、理解が捗った気がします(辛かったですが笑)。
REGについては、仕事の都合で海外にいたため受験まで期間を空けざるを得ず、その間にじっくり勉強が出来ました。REGだけはWileyの問題集も取り組んでおり、明らかに他科目より高得点となっています。
結果論になりますが、全科目で合格ラインの75点からある程度の余裕がスコアで受かっておりますので、もしかしたらもう少し勉強時間が少なくても合格出来ていたかもしれません。その場合900時間弱というところでしょうか。
1年半でUSCPA に合格した私のライフスタイル
上記の通り約1年半で960時間勉強してUSCPAに受かった私ですが、だいたいどういう生活をしていたのかご説明します。予備校やブログ記事では「平日に2~3時間、休日に5~6時間勉強すると1年で1,000時間くらいとなるイメージです」と書かれていますが、実際のところ合格者がずっと一定のペースで勉強しているとは考えにくいでしょう。という訳で、どういうライフスタイルだったのかサンプルを示します。
一言でいうと、遊びを完全に削って勉強だけしていた訳ではないが、ゆっくり読書したり、休日に時間をかけて趣味を楽しむことは一切していなかったという感じです。高3の夏以降のような受験生モードがずっと続く訳ではないものの、社会人ライフをエンジョイとまでは言えないでしょう。やはりUSCPA学習が生活の中心だったとは思います。
仕事が忙しくないときは大体18~19時に退社して2時間ちょっと勉強する日が週に3~4日でした。週末の片方は遊んだりジムに行ったりして3~5時間の勉強、もう片方は5~8時間の勉強でした。これで合計すると週に20時間程度ですね。もちろん、飲み会が重なって平日に勉強がほとんど出来ない週もあれば、土日両方遊ぶこともたまにありましたし、逆に3連休のうち2日をしっかり勉強に充てるということもありました。仕事が本当に忙しい時期は毎日22時過ぎに退社していたので、土日しか勉強できませんでした。
試験前は有給を取得したり、上記の説明より遊びを削って勉強に充てていました。慣れれば辛くはなかったですが、もっと飲みに行って人脈を作っておけばよかったとか(転職したので特に)、USCPA終わったら読書に使える時間がめちゃ増えたよなとか思います。
何となく、伝わったでしょうか?他に学習期間の生活を想像する方法として、残業時間に換算するのもわかりやすいと思います。週に20時間の勉強=月80時間の残業したときと同じくらいしかプライベートを確保出来ないと想像してみてください。
経理未経験とか、英語がそれほど得意ではない(TOEIC 700点くらい)の人だと、私のケースよりざっくり240時間多くなるとして、同じ期間で合格するには月当たり15時間ほど多くなります。週あたりの飲み会やジムの時間を1回減らして勉強に変えなくてはならないというイメージですね。
最後に
長くなったのでまとめです。
- USCPAの学習1,000時間というのは、会計知識や英語力がある人なら妥当なライン
- 会計知識や英語力が無い人は1,200時間以上必要
- 週に20時間の勉強を目安としていた頃は、プライベートが無い訳ではないが、基本的にUSCPA学習が(仕事以外の)生活の中心だった。
それでは、合格目指して頑張ってください!
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