こんにちは!カンガルー師匠です。
今回は新卒の就活と中途の転職活動(主に第二新卒)の違いを説明します。これから転職しようと思っている方に、選考プロセス、面接対策などで新卒の就活とはどんな違いがあるのか理解してもらえれば幸いです。
<今回のトピック>
- 中途採用は企業のニーズに応じてピンポイントで行われる
- 会社説明会はあまりない
- ES(エントリーシート)はあまりない
- Webテストは意外とある
- 面接ではあまりフワフワした質問はされない
- こちらから面接官に質問する逆質問が超重要
中途採用は企業のニーズに応じてピンポイントで行われる
まず、新卒と中途の採り方の違いです。新卒は一定の時期にまとめて採るのはご存知の通り。一方で、中途は人が必要になった時に、必要な分だけ採ります。例えば、誰かが急に辞めたのでその人の代わりが欲しい、ビジネスの拡大に伴い手を動かせる若手が欲しい、新しい事業に進出するので経験者が欲しいなど、ニーズが明確です。とりあえず一括で採って、一通り研修してしばらくしてからどこかに配属という新卒とは違います。
中途採用は必要に応じて求人が出るので、そもそも受けたい企業が募集をしていないこともありますし、今回のコロナによる景気悪化のような状況では急に求人が消えることもあります。また、たまたま自分より超優秀な候補者と被って落とされることもあれば、逆に上手くハマってスペック以上の会社に行ける可能性もあります。
この違いは、市場取引と相対取引に喩えるとわかりやすいでしょうか。新卒就活は同学年全員が同じ時期に受けるので、例えば「慶応で体育会系の彼なら大手メーカーは確実」のようにスペックと会社のレベルで大体行けそうかどうか見当がつきますが、中途採用は相手(会社)の状況次第、一期一会という面がより強いです。
第二新卒は中間的な性質で、ピンポイントでこういう人材が欲しいというほどのニーズではないものの、新卒大学生とは違って最低限の社会人経験と業務での実績を見て採用したいという感じです。日系大手で3年以内離職率がゼロに近い会社はあまり募集していないです。コンサルなど人の入れ替わりが多い会社、ビジネスを拡大中の会社で、一定のペースで若手を補充したい時に第二新卒が求められます。
会社説明会はあまりない
新卒就活といえば、就活解禁となる3月1日にリクルートスーツに身を包んだ大量の大学生が一斉に合同説明会に参加する光景が風物詩でしたが、上記の通り中途は必要に応じて採りますので、新卒ほど大々的に合同説明会は開かれません。
そもそも、何も知らない大学生と違って、社会人なら会社のことくらい自分で調べられるよねという話です。ホームページや有価証券報告書のような資料もありますし、ビジネス経験があれば何を調べればいいかも見当がつくはず。また、求人にも待遇から福利厚生や求めるスキルまで事細かに書いていますので、基本的なことは説明会をしなくても伝わります。
とはいうものの、そもそもどんな求人があるのかわからないと調べようがありません。転職活動を始めようと思った際は、まず取り扱い企業が多く、合同セミナーも開いているdodaやリクルートといった大手の転職支援サービスに登録するのがおすすめです。職務経歴や希望の求人を登録すると候補を見繕って提示してくれますので、まずはどういう求人が妥当なラインかあたりをつけましょう。
ES(エントリーシート)はあまりない
就活では各社のマイページ登録をして、一社ごとにエントリーシートを出す必要があります。一方、中途採用では履歴書と職務経歴書をこちらで作って出すのが普通です。履歴書はご想像の通り、生年月日、学歴と社歴、資格などを書く書類です。職務経歴書は、仕事で取り組んできた内容や実績などを細かく書く書類です。
新卒就活で各自好きに書類を用意させると、飛んでもないものが多発して面倒なので、会社が聞きたいことを所定のフォームで一律に聞く方が効率的です。逆に、中途では後述の面接の話とも共通しますが、まず職歴ありきなので、わざわざ聞く内容を指定しなくても皆書くことのフォーマットは同じようなものになります。
Webテストは意外とある
新卒就活ではSPIや玉手箱と呼ばれるテストを受けさせられましたね。私が会計コンサルに転職した際も、意外と多くの会社でこういったテストを受けさせられ、驚きました。そして、意外と忘れているというか、就活の頃は何度も受けてコツをつかんでいたり、一度良い点を取ればスコアの使い回しが出来ましたが、転職活動ではそうはいかず、ほぼぶっつけ本番で受けたらビミョーな出来になってしまったので、油断は禁物です。受ける会社の目途がついた段階で早めにテストの有無を確認して対策を始めるべきです。
面接ではあまりフワフワした質問はされない
私が転職活動をした際にエージェントから貰った想定質問および実際に聞かれた質問はこちらの記事にまとめました。
新卒就活では、そもそも大した経験もないガキを相手にしないといけないので、学生時代頑張ったこととか、これまでの人生で辛かった挫折、はたまたドラえもんの道具で何が欲しいかといったフワフワした質問が多くなってしまいます。
しかし、中途採用では仕事がベースにありますので、より具体的な質問内容に対し、仕事での事実をベースに答えることとなります。例えば、面接官が職務経歴書を見て気になった業務経験をピックアップして、そこでどんな役割を担ったか、何が困難でどう解決したか、どのようにリーダーシップを発揮したかなどを深堀される感じです。
上記の記事を見て頂ければわかりますが、ふわっとした質問や変化球の質問はほとんど聞かれませんでした。中途採用では、自分の上司になる人が必ずどこかの段階で面接官として出てきますが、これからこの人が部下になるんだという視点であれば、自ずと聞く内容も具体的になりますよね。飲み会の雑談じゃないので、フワフワしたことを聞いている場合ではありません。
とはいえ、第二新卒はまだ若いので、大学時代のことや新卒就活のことも聞かれない訳では無かったです。もっとも、サークルやアルバイトの話ではなく、専攻した学問の内容、なぜ新卒でその会社に入ったのかといった内容でしたが。
こちらから面接官に質問する逆質問が超重要
これが実際に受けてみて意外だった点なのですが、こちらから面接官に質問する時間が非常に長かったです。面接によっては、半分くらいはこちらから質問していました。そしてここでの質問内容、そこからの会話の広がり具合が合否に大きな影響を与えると思います。
上記の通り、中途採用では求人がピンポイントかつ、自分の上司になる人が面接官であり、求職者側にとっても実際にここで働くという意識が強くあるはずです。どんなところで働くかもわからない状態で、人事を相手に面接する新卒とは大きな違いです。ということは、必然的に求職者側にも聞きたいことは沢山あり、面接官との会話の中でいくらでも話が発展していくはずです。
どんな仕事をしているのか、どんな役割が求められているのか、どんなキャリアパスがあるのか、しっかり当事者意識を持って調べたかどうかが逆質問でわかります。お客さん気分で「御社に入れてください」という受け身の人は考えの浅さがバレて落とされます。面接官を質問攻めに出来るくらい逆質問を練り上げましょう。また、そのくらい熱心に調べる方が、会社のこともよくわかって本当に自分にあった転職先を探せると思います。
まとめ
- 中途採用は、総合職一括採用の新卒とは違い、ピンポイントの求人で行われる
- 大手の転職サイトに登録すると、求人が多数見れるので、あたりをつけられる
中途採用では、たいてい履歴書と職務経歴書をこちらから用意する(ESへの回答は要求されない) - 第二新卒では、就活と同じようなSPIや玉手箱といったWebテストが意外とある
- 面接では、入社後に自分の上司となる人と具体的な話をする。就活時代のようなフワフワした質問はほとんど無い
- 逆質問は形式的なものではなく、志望度が高いか、きちんと転職先で活躍したいという当事者意識を持って調べてきたかを見られるため、非常に重要である
初めての転職活動は不安だと思います。私もそうでした。しかし、今振り返ってみると、(Webテストがあったとはいえ)書類の準備や面接で受け答え内容は、ビジネスパーソンとして当然の姿勢や考え方を見られるものばかりで、下手に悩む必要はないと思います。大人として自分の考えをきっちり整理出来れば、あとは景気や求人の動向次第という感じです。
それでは、この辺で失礼します。
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