激務でもプライベート・QOLを維持できる仕事とそうでない仕事の違いとは

就活

こんにちは!カンガルー師匠です。

今回は忙しさとQOLの話です。最近、仕事の忙しさにも種類があって、激務とひとくくりにしても、プライベートを確保できたり、QOLを維持できるかは全然違うよなと考えていました。今回はその考えを整理してチェックリストのような形で記事にしました。就活生は自分が狙っている仕事がどの程度当てはまるか、社会人は今の仕事とQOLがどうなのかを見直すのに活用してください。

忙しさを見直すチェックリスト
・仕事の量は多いか
・締切はタイトか
・プロジェクト型の仕事か
・外部からの影響を受けるか
・他の仕事の後工程となっているか
・時差のある海外とやり取りがあるか
・会議が多いか
・仕事の繁忙期と閑散期のメリハリが大きいか

最後の繁閑の差を除いて、チェック項目にYESとなるほど忙しい仕事となります。そして、その中でプライベートとQOLを確保できるか否かは、“自分の裁量でコントロールできるか”がカギとなります

まずは自分の仕事に当てはめてYES/NOや◎〇△×をザっと判定してみてください。そして、本記事では経理で決算と予算策定を経験し、今は会計コンサルタントをやっている私の経験に即して各チェック項目について解説していきます。

仕事の量は多いか

十分な人員を雇うための人件費を払う余裕が無い、社内で人繰りの調整が上手く出来ていないという理由で、個人が担当する仕事量が多くなっている場合があります。当たり前ですが、例えば1.5人分の仕事をさせられると忙しくなりますよね。

ブラックな会社、人事や管理職の能力が低い会社はこのパターンに陥りがちです。ただ、一見給料の良い会社でも、実は無駄な人を雇っていないから一人あたりの取り分が多いだけというケースがあります。私の前職もそうでした。いや、正確にいうと仕事が出来ないオジサンを相当数抱えてはいるんですが、彼らを除いたまともに仕事をしている若手~中堅だけで見ると人繰りはカツカツという感じでした。オジサンを切って優秀な若手を増やせば、給料を維持したままもっとホワイトに出来たんでしょうけどね、、。オジサンは切れないし、若手も増やせないしということで、全体としては高給ホワイト寄りでも、結構大変な状況の若手は多かったです。

コンサルの場合は、人を増やす=そのプロジェクトにコストが発生する=損益に直結するという構造なので、無駄な人員は増やせません。売上はプロジェクトの品質で決まる一方、人を増やすとそれだけコストが嵩むので、プロジェクトに貢献しない人を増やす余裕はありません。生産性の向上、すなわち若手にはスキルを磨いてガリガリ手を動かしてもらう、偉い人はいくつもの案件を監督して回してもらうことでビジネスが成り立っています。

事業会社で人繰りが悪いこと、コンサルで構造的に仕事の量が多いことは仕方がないのですが、ある程度は自分の成長や作業の効率化で対策可能です。

締切はタイトか

仕事には締切が必ずあるので、実は仕事の量は締切と合わせて考えないといけません。一人の人間が一週間かければ出来るという仕事でも、2日でやれと言われれば忙しくなります。ルーティン業務であれば、いつまでに何をしなくちゃいけないのかわかっていますので、前もって段取りをすることで対処可能です。この後でも出てきますが、突発的に降ってくる仕事は大抵納期も短いので、非常にストレスフルです。

加えて、構造的に締切がタイトな仕事もあります。例えば、決算はルーティン業務ですが、このスピードが求められる情報化の時代に決算を2か月後に発表しても意味が無いということで、もっと早く決算を締めようぜという決算早期化がトレンドです。2か月でやっていたものを1カ月でやるとなれば、当然現場は忙しくなりますよね。

また、会計コンサルタントの中でフォレンジックという分野があるのですが、企業の不正調査プロジェクトだと3晩徹夜することもあると聞きました。上場企業で不正が起きた時、早急に解明して公表しないといけませんからね。マスコミにすっぱ抜かれたり、決算発表が遅れたりしたら大変なことになります。

という訳で、構造的に締切がタイトになると、やっている内容がどんな仕事であれ忙しくなりますし、個人でのコントロールは効きにくいです

プロジェクト型の仕事か

プロジェクトとは、一回限りで特定の目的に向けて期限を決めて行う活動です。もっともわかりやすい例は、〇年×月納期の▲▲ビル建設プロジェクトみたいな感じです。一方で、ビルが出来た後の定期点検なんてのは、典型的なルーティン業務です。

プロジェクト型の仕事は必ず大変です。楽なプロジェクトなんてのはこの世に存在せず、大変か、とても大変か、死ぬほどヤバいかの差しかありません。

プロジェクト型の仕事がハードな理由は沢山あり、全てを書くことは出来ません。パッと思い付くものとして、同じことの繰り返しではなく毎回初めての要素があるので予期せぬトラブルが付き物であること、人員とコストが直結していること、最終納期が決まっているため後半になるほど締切に追われることなどが挙げられます。要するに今回のチェック項目全部を含んじゃってます(笑)。

コンサルはもちろん全部の仕事がプロジェクト型です。経理では、新しい会計処理の検討、システム導入、事業売却などがあるとプロジェクトとして立ち上がります。ルーティン業務の決算や確定申告も締切がタイトでキツイとはいえ、過去の知見が使えるので、まあ何とかなります。プロジェクト型の仕事の方が成長度合いは大きいんですけどね、、

外部からの影響を受けるか

急なトラブルで深夜・土日問わずお客さんから電話がかかってくる、マネジメントが急に方針転換して今まで進めてきた仕事が振り出しに戻るなど、外部からの影響を強く受けるほどコントロールが効かなくなります。

今日はそれほど仕事が無さそうだからと夜に飲み会をセッティングしていても、19時に電話が来てそこからトラブル対応となれば、予定はキャンセルです。こういうことが頻発すると予定を入れ辛くなり、プライベートが侵されてしまいます。

経理では、アドホックな仕事ではこういった外部に振り回されることがありましたが、決算期やプロジェクト型の仕事以外ではあまりなく、平常時はプライベートを確保しやすかったです。終業後の約束に多少遅れることはあっても、完全キャンセルはしたこと無いですし、土日の予定が吹っ飛んだということもありません。

コンサルは夕方急にお客さんから「明日の打ち合わせでこういう資料があるといいんだけど作ってよ」といった無茶ぶりが飛んでくることはザラです。「プロジェクト全体のフェーズを見れば、来週は特に報告会とか無いし夜に予定入れられそう」などと思うのですが、いざその時になってみると予期せぬ仕事が飛んできたりするので、経理と比べると常にコントロールし辛さを感じます。

他の仕事の後工程となっているか

締切や外部要因と密接に関係する項目です。「他所の部署から資料を貰わないと仕事が始められないのに、あいつらいつまでも出してこねえ」となれば、当然自分にしわ寄せが来ます。

私が経理の時、減損になるかどうかという瀬戸際で、事業部が内部でいつまでも揉めていたせいで資料が出てこず、監査人と協議が出来ませんでした。ようやく出てきた資料を使って大急ぎで作業をして監査人に持っていくと、予想以上に多額の減損計上を求められて炎上しかけた経験があります。短期間で作業をしたことも、数値算定が遅れて大事になりかけたことも非常にストレスフルでした。

コンサルでは、お客さんから資料を貰ってコンサルの作業が後工程という場合が多く、遅れは当然コンサルが徹夜して帳尻を合わせることとなります。また、日中に作業が出来ずに手持ち無沙汰になり、夕方に先方は資料を出して帰宅し、自分だけそこから作業させられることもストレスの原因となります。

時差のある海外とやり取りがあるか

これはどうしようもありません。ヨーロッパやアメリカと合同でやっているプロジェクトだと、時差の都合上どうしても会議が就業時間の前後に入ってしまいます。また、現地の作業が遅れた分を後工程で日本時間の締め切りに間に合わせるためには、深夜から早朝に作業をすることとなります。

グローバルな仕事をしたいという人は、こういう泥臭い現実も頭に入れておくべきです

会議が多いか

プロジェクト型の仕事は会議が多くなりがちです。前例のない一発勝負の仕事なので、聞き取り、調整、検討を重ねる必要があるからです。私が経理で会計基準の変更に関するプロジェクトチームにいた時、7.5時間の定時すべてが会議で埋まったこともありました。となると、自分の作業は必然的に就業時間の前後にするしかありません。メールの返信などはすき間時間にチョコチョコ出来るとしても、落ち着いて考える必要がある作業は就業時間の前後にまとまった時間を確保してやるしかありませんからね。

また、会議が多い=会議で急に決まった仕事が降ってくることを意味しますので、「今日は会議だけ出たら定時で帰ろう」とはいかないのが現実です。会議が多いというのも、コントロールしにくく、プライベートが犠牲になりやすい仕事の特徴です。

仕事の繁忙期と閑散期のメリハリが大きいか

繁忙期と閑散期がはっきりしている仕事だと、閑散期にまとまった休みを取りやすいです。海外旅行が好きな人にとっては、年中コンスタントにそこそこ忙しい仕事より、繁忙期は死にそうなほどキツくても、それが終わればまとまった休みが取れるメリハリのある仕事の方がいいかもしれません。

経理では、ルーティン業務だけで考えるなら決算期とそれ以外でメリハリが大きかったです。よって、暇な時期は毎日定時ちょい過ぎに帰って資格の勉強や飲み会をすることが出来ましたし、一週間平日全部休みにして9連休の夏休みを取ることも可能でした。

コンサルでは、プロジェクトの合間が休みをとるタイミングとなります。プロジェクトにアサインされてないと本当にやることが無いですからね。もっとも、以前読んだ戦略コンサルの本では「みんなこのプロジェクトが終わったら長期休暇を取って旅行するんだと言い聞かせながら仕事をするのですが、実際にはプロジェクトが終わったらバタバタと倒れるので、旅行に行けたことがありません(笑)」と書かれていました。私はそんな経験をしたことはありませんが、オフィシャルなアサインの前にパートナーから電話が来て次のプロジェクトの仕事が始まってしまったことはあります。

まとめ

つらつらと書いていたら非常に長くなりました。下記にチェック項目を再掲しますので、どの程度当てはまるかを判定しつつ、仕事をコントロールできるかという視点で点検してみてください。仕事に振り回されているのがストレスの原因だ、あるいはこういう特徴の仕事は自分にはあわないと理解する一助になれば幸いです。

忙しさを見直すチェックリスト
・仕事の量は多いか
・締切はタイトか
・プロジェクト型の仕事か
・外部からの影響を受けるか
・他の仕事の後工程となっているか
・時差のある海外とやり取りがあるか
・会議が多いか
・仕事の繁忙期と閑散期のメリハリが大きいか

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